カグラオーナーのフランス滞在記 13 僕史上最高に焦った日 編 2019-04-26 12:25:05 困りました。 フランス側とスペイン側とで出口2つしかないのに、両方通行不可😂 「ダメ」と言われてもどうすりゃいいのさ。でも警察は呼ばないで!という状況。 もうスペインに行く気はなくフランスにどう戻るかだけ考えました。 でも考えたってムリですよ。 こればっかりは。 だからしょうがない。再チャレンジでフランス税関にアタック! フランス税関員は40代ぐらいの素敵マダムです。 並んで僕の番になり顔を見るなり なにか話かけてくれるんですが 何を言っているのかサッパリわかりません。 僕はひたすら 『忘れ物をした』 『通してくれ』 『僕は良い人間だ』 『通してくれ』 こればっかり笑 会話にならないのに食い下がっていると 僕の後ろに並んでいるオジサンが 『おい!何をやってるんだ!』 『はやくしろ!』 ごもっとも! だから税関員さん、 『通してくれ』 税関員 「 ・・・・パ ポッシブル (不可能) 」 僕の後ろで並んでいる人に 「後ろでお並びの方、どうぞ」 と追い払われ。 ( この展開は懐かしいぞ! フランス来たときもこんなだったぞ!) と思いながら並び直し再アタック! 税関員 『・・・パ ポッシブル!』 『次の方どうぞ!』 ますます相手にされないという。 もー焦りました。 時間はどんどん過ぎていきます。 フランス人は契約時間しか基本働きません。 お客様がいようがいまいが 時間になったら業務終了。はい。さよなら。となる可能性がありました。 パリにいるときに 日本の友達に手紙をだそうと郵便局に行ったんですね。 15時までが受付時間で 僕は14:50分くらいに着きました。 たくさん人がいたので並びます。 そして僕の番になったところで 15:00になりました。 すると郵便局員さん。 腕時計をチラっと見て 僕の目の前でシャッターを下ろすという ガラガラガラガラ。ガッシャン。(音) 何が起こったのか分からず後ろを見ると さっきまでたくさん人がいたのに もう僕1人。 出口に警備員がいて 『終わったよ。出口はこちら』って。 このフランス野郎!! 思いました。 心温まるエピソードです。 そんな経験があったので 税関員も時間でピシャッと打ち切りにする かもしれないと。 やばいヤバイやばいヤバイやばいヤバイ。 するとスペイン側入口からぞろぞろとたくさんの人が 入ってくるのが目に入りました。 あの人達に税関に並ばれたらもう時間切れになりかねない! ますます焦って並び直し。 僕の番が来たときには後ろは長蛇の列。 税関員 『またですか?』 『パ ポッシブルですよ!』 『わかりますか?』 『パ ポッシブル!』 今度は僕も引き下がりません。 「そこをなんとか!(日本語)」 「忘れ物とるだけ!」 税関員 『パ ポッシブル!』 『後ろの方どうぞ!』 しかし食い下がる。 後ろの人達、ザワザワし始め 後ろのオジサンがフランス語で 『何をやっているんだ!』 『早くしろ!』 ごもっとも! しかし食い下がる。 税関員 『パ ポッシブル!』 僕 「そこをなんとか!」 後ろのオジサン 『いい加減にしろ!』 いよいよヤバイ。 税関員さんは他のスタッフに何かを叫びました。 直感的に警備員を呼んだな! と思いました。 税関員 『パ ポッシブル!』 『どきなさい!』 『パ ポッシブル!』 後ろのオジサン 『・・・おい!』 この時僕はアドレナリンが出まくってプツーン。と何かが切れました。 僕は、力んで手を震わせながら 大きな声で税関員に叫びました。 「・・・・・あなたは!」 「・・・・・さっきから!」 「・・・パ ポッシブル!(不可能) パ ポッシブル!(不可能)って!」 「・・・・ナポレオンは!・・・・」 「・・・彼は!・・」「・・・・・言ったぞ!・・・・」 「・・・・・不可能は!・・・・」 「・・・・・・ない!!!!!!」 この時、あたりは一瞬静まりました。 すると後ろのオジサン。 『・・・・・・ブラボーーー!!』 と拍手。 周りの人も笑顔で拍手! すると税関員さん。 「・・・・それを言われたら・・・・しょうがないわね」 「行っていいわよ」 僕 ・・・・・・・うおおお! やった!! 「メルシーボク!(どうもありがとう!)」 って言って早歩きでその場を離れ 税関を突破 笑 (フランス人のこういうとこ大好き) そして僕はフランスに再入国できました。 つづく